せっかく外出するのだから

不登校と言っても、学校に行かずにどういった生活を送っているのかは、人それぞれ違います。外出して、友達と遊んだり、習いごとをがんばる人もいるのです。

しかし、多くの不登校生は外出することに苦手意識を感じてしまいます。とりわけ学校に行けなくなった当初はそうです。学校に行ってない事への「引け目」のようなものがそうさせるのでしょう。

外出すれば、他人の目を意識せざるを得ません。私は中学生の時に学校に行っていませんでしたが、その当時一番イヤなのは学校の同級生に会うことでした。

ですから当然、彼らと会わないような時間帯を選んで外出しようと考えるのですが、たとえば平日の真っ昼間に中学生が外出していたら、それはそれで目立ってしまうのではないかと、気になって仕方有りませんでした。

一時的にではありますが、自宅から道路を一本隔てたスーパーに行くことすらできない時期もあったほどです。他人の視線を意識せずに、開き直って外出することができるまでには少し時間がかかりました。

それでも私が外出できるようになったのは、「外出したい」理由があったからだと思います。「外に出たほうが良い」、「どこそこに行かなければいけない」、といった理由ではなかったと思います。

本屋に、雑誌の立ち読みに行きたかったのです。ただそれだけです。

くだらない理由ですが、それは当時の私がとてもしたいことだったのです。

ありがたかったことは、両親がそのことについて何も言わなかったことです。ただ「いってらっしゃい」、そして「おかえり」と言ってくれたことです。

もしも両親に、「みんなが学校に行っている時間に、本屋で立ち読みなんてみっともない。」といったことを言われていたら、家の中に引きこもっている時間がもっと長くなっていたと思います。

不登校になると、外出するだけで勇気がいるものです。そういったとき、それでも外でやりたいことがある、家の外のほうが楽しめることがある、ということは大きな力を持っています。

がんばって外に出るのだから、イヤなことだけをするのではなく、やりたいことや楽しいことをする。まずはそういったことから苦手意識を取り除いていくのも良いかもしれません。