昔と較べて

私が不登校になったのは中学2年生の夏でした。1998年ですから、今、不登校で悩んでいる十代のみなさんは、まだ生まれていないか、赤ちゃんの頃です。

当時を振り返ると、今とは大きく変わっている所もあれば、そんなに変わらないなあと思えるところもあります。

ずいぶん変わったなあ、と感じるのはインターネットや携帯電話が今ほど普及していなかったことです。

私の実家がインターネットを導入するのが少し遅かったのもありますが、私が不登校になった時期に、ようやくインターネットに繋がったかどうか、といったところでした。

ですから私が不登校になった時、不登校や進学についての情報を調べるための手段は電話を使うか直接足を運ぶことに限られるわけで、今にして思えば両親はずいぶん苦労したのではないかと思います。

今では大抵の人がインターネットを利用することで、たくさんの情報を入手できます。パーソナルアカデミーに来ていただく方も、多くはインターネットで検索されてからいらっしゃいます。うまく活用すれば、不登校に悩む家庭の心強い味方になってくれるかもしれません。

携帯電話が始めて我が家にやってきたのも、私が不登校になってから、しばらくたってからだったと思います。

当時はスマフォなんてありません。たしかまだメールすら利用できない携帯電話だったような気がします。どこでもだれとでも、いつでも連絡を取り合える、というにはほど遠いものでした。当時の私は外出先で調子が悪くなる場合があったので、もし当時、携帯電話を家族全員が持っていれば、ずいぶんと安心できたのではないかと思いますね。

 

一方で、当時も今もあまり変わっていないところもあるでしょう。

すぐに思いつくのは、不登校という問題に直面したときに、本人や保護者、学校も、そのことに対して基本的には無力であるという所でしょうか。

最近は、かつてに比べれば不登校という言葉も一般化して、学校をはじめ社会全体でこの問題に取り組もうとする意識が出来上がっていると思います。しかしそれでも不登校に対する「特効薬」のようなものはないのでしょう。

学校がなんとかしてくれる、親がなんとかしてあげる。そんな簡単な問題ではないのです。あらゆる不登校生の悩みを取り除ける、万能の解決策はありません。

はっきりとした正解のない中で、本人と保護者が悩んだり失敗しながら、自分たちの進む道を探していくのでしょう。

こればっかりは、どれだけ世の中が便利になっても解決できないような気がします。